走るための準備 1 下腹を締める

 

前回は長時間のテレワークやスマホ、ゲームなどが姿勢に及ぼす影響、その姿勢で走ることの危険性についてお話しました。

今回は走るための具体的な準備についてお話します。

真っ直ぐ立つ。これは非常に難しい。

重複しますが、長時間の不良姿勢での座った姿勢では、背中が曲がり、骨盤は丸まり、股関節と膝が曲がったままです。この姿勢のままで走ると、腰、膝、股関節など様々な関節に悪影響が出ます。ですので、まずは真っ直ぐ立つための姿勢づくりが必要であると考えます。

大事なことは「胸を起こすこと」です。ですがこれが実はとても奥深く、難しい。

通常「胸を起こしてください」というと、だいたい腰をそって胸が股関節よりも後ろに行ってしまいます。

これだと、骨盤の位置よりも胸が後ろになり、身体は後ろに倒れそうになります。腰は詰まり、腿の前に力を入れて立っている状態で、非常にロス=立った姿勢を保持するための筋肉の活動が大きい、です。

実はこのような姿勢となってしまう方は、下腹の力が抜けています。重心位置を固定する下腹の力が入らないため、それ以外の関節の位置が定まらず、結果余計な筋活動が発生し、その筋活動により、関節の位置異常が起こり、関節や筋を痛めるというのが障害発生のメカニズムです。

ですのでまず、下腹の力を入れる(締める)練習が必要で、立った姿勢で、さらには呼吸しても抜けない、下腹の機能が大切です。

①仰向けで寝て、息を吐いて腹を凹ませる

②できるようになったら、息を吸うときも腹を凹ませて吸えるようになる。この時、みぞおちの両脇の肋骨を広げて息を吸い、肩が上がらないように吸えるようになる。

③立った姿勢で①、②ができるようになる。

 

あとはずっと座ったままなので、股関節が曲がった状態で固まってしまうので、しっかり腿の前と股関節の前を伸ばすことが大切です。お尻に踵をつけて(痛いけど)、5秒を5回くらいやって、股関節を伸ばすようにするとよいと思います。

あとは、腹を締めて、両手を上げて背中を伸ばし、片足で立つ。この時、軸足のお尻でしっかり立てることが大切です。走り始める前に自分でチェックしてください。この時に、軸足の腿の前に力が入っていたり、上げてる足のもも裏に力が入っていたりすると、効率よく走ることはできず、怪我のリスクが高まります。臨床上、私はこの姿勢でチェックしますが、トラブルを抱えている方は、だいたいこの姿勢でエラーが生じています。

腹を締める。軸足の尻で立つ。胸を起こす。この3点が大切であると考えています。

次回は他、体幹機能についてお話させていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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